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お知らせ - サインポスト投資コンサルティング合同会社

お知らせ

ウィズコロナや株価動向などへの雑感

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年11月06日(金)

ウィズコロナ

最近通勤していて思うのですが、電車の混雑はかなりコロナ前の状態に戻ってきているように思います。4月の緊急事態宣言後はテレワークの導入などで通勤時間帯も電車の中は1車両に23人という日も珍しくはなかったのですが、ここ最近は座席はもちろん、つり革も全て埋まっている状態で徐々にではありますが日常が戻ってきていると実感させられます。また先日、紅葉と秋の味覚を堪能しようとご多分に漏れずGo Toトラベルを利用させて頂き信州の温泉に行ってきましたが、観光地も人でごった返しているのを見て「経済が戻りつつあんだなぁ」と実感して喜ぶ一方で、人が多すぎて旅行をあまり堪能することが出来ずやや複雑な想いをしました…。

 

とは言え、以前のブログ記事「Go Toトラベルで見えた政府の浮足立った政策運営」でも記しましたが、経済を停滞させることで増加する自殺者数の方が、コロナで亡くなる人数より断然多くなることを考えると、やはり経済を回す工夫は極めて重要であると考えておりますので、そういう意味では基本的には喜ばしい方向に向かっていると思っております。

 

最近の株価動向

米国の大統領選挙と同時に行われた下院議員選挙で共和党が僅差ながらも優勢となったことを受けて、例え大統領がバイデン氏になろうともバイデン氏が掲げる富裕層への増税策などが議会を通らなくなることを好感する形で足元の株価は大きく戻しつつあります。確かに株式市場が懸念していた状況は回避されたことは事実であり、好材料ではあるとも思いますが、経済自体がコロナ前に戻るにはまだまだ相当の期間を要するという事態に何ら変わりはない状況が続いているのもまた事実です。加えて、大統領選挙の行方はまだまだ予断を許さない状況にあります。今後は裁判所に舞台を移して混迷を極める可能性も残っており、場合によっては年明け以降も決着が使いないという事態も想定されます。

 

そうなれば景気対策も当然のことながら遅れることは明白である上、大統領不在という状況に付け込んで現状変更勢力が地政学的リスクを高める動きに出る可能性もあります。このように考えると今の株式市場は共和党勝利という好材料以上に不安材料の方が多く、いくら過剰流動性に伴う金融相場とは言え、最高値を追っていくにはそれなりの大義名分が必要であるため、更なる上昇が続くようであればその後に手痛いしっぺ返しが訪れるのではないかと危惧せざるを得ません。

 

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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不動産投資で意外と多い失敗例

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年10月21日(水)

不動産投資をする際に立地とその不動産の管理状態さえ見誤らなければ大きな失敗に繋がることは基本ありません。なぜなら不動産投資の最大のリスクは空室リスクであり、立地のよい丁寧に管理された物件であれば賃貸需要が旺盛であるため空室になることはないからです。しかしこうした点に気を付けていたにも拘らず、失敗してしまう例をよく聞きます。どのようなケースなのか見ていきましょう。

 

自己資金はある程度準備しましょう

一つ目は自己資金が殆どないにも拘らず、背伸びをした無謀な投資をするケースです。以前のブログ記事(詳しくは「不動産投資は他人資本を活用した積立投資」)の中でも記していますが、不動産投資は他人資本である銀行から不動産の購入資金を借り入れて、その返済に関してもやはり他人資本である入居者からの賃料収入を用いて返済することにより、最終的には他人様の力を借りて不動産資産を手にすることの出来る極めて効率的な資産形成法ではあるのは事実です。

 

だからといって無一文で始めることの出来る手法ではありません。不動産会社の提携ローンの中には、諸費用も含めて融資してくれるものもあり、手持ち資金10万円からでも不動産投資が始められるケースも見受けられますので、ほぼ自己資金を投入せずとも始めることが可能ではありますが、それでも最低10万円は用意する必要があります。少ない資金で始められることは事実ですが、こうしたケースにおいては当然のことながら借入資金が大きくなる分だけ、月々の返済額も大きくなります。返済額が大きくなると賃料収入から月々の返済額の他、管理手数料、管理費、修繕費と言った諸経費に加えて固定資産税なども差引いたあとの、所謂キャッシュフローは赤字となってしまうこともよくありますので注意が必要です。

 

メインの収入である給与所得などが大きくて、節税のためにわざわざ不動産投資で赤字を意図的に出すことを目的としたケース以外の純粋な投資においては、やはり毎月赤字を垂れ流していては投資期間が長期に及ぶだけに途中で維持することが厳しくなってきてしまいます。月々の返済額のうち元本部分の返済額は、ある意味で他人資本から自分資本に転換されている部分なので、キャッシュフローの赤字額がこの元本返済額を下回っていなければ、投資としては成立っているものの、せっかくレバレッジを効かした投資を行っているにも拘らず、投資効率が落ちてしまうため、不動産投資の最大の魅力であるレバレッジ効果が薄れてしまうことになります。そして最悪の場合、毎月の赤字が家計を圧迫して継続していけなくなり、泣く泣く手放すこととなってしまうという例をよく耳にします。こうした状況に陥らないためには、ある程度の自己資金を投入することで、出来るだけキャッシュフローを黒字化して置くことが肝要となります。

 

自己資金を多く投入すればよい訳でもない

もう一つのケースが、逆に手持ち資金を全て投入してしまうことで、投資後の手元現金残高をゼロとしてしまうケースです。投資物件を購入するときは既に入居者がいる状態の物件を購入する、所謂オーナーチェンジというケースが殆どです。この場合、既に入居者がいるので物件が引き渡されたその日から賃料収入が入ってくることになりますので、ローンの返済はこの賃料から賄うことが可能となります。しかし物件を購入した直後に入居者が退去してしまうことも充分あり得るのです。

 

そうなると次の入居者を募集しなければならなくなり、その間は空室となるので賃料収入が入ってこなくなります。賃貸需要の多い好立地の物件であれば通常23週間で空室は埋まりますが、タイミングの悪い時期に退去されると場合によっては2カ月ぐらい空いてしまうこともあります。筆者も経験ありますが、通常2週間ぐらいで次の入居者が決まるケースの多い物件で、7月の下旬に退去されたことがあります。7月の下旬というと、その後すぐにお盆シーズンが到来するため、不動産会社は夏季休暇に入ってしまうので募集が滞ってしまいます。そうでなくても8月は世間一般も夏季休暇となることから転居需要が大きく落ち込みますので、9月まで入らないこともあります。

 

年末もやはりその直後に年末年始の休暇がある他、1月も転居需要が落込みますので空室期間が長くなることがあります。こうした状況に備えるという意味でもローン返済額の2か月分は常に手元に置いておく必要があります。また、退去後は前の入居者の入居期間が長かったりする場合はクロスの張替えなど小規模のリフォームをする必要もありますので、こうしたことに備える上でも賃料の1か月分程度は用意しておいた方がいいでしょう。つまり、2か月分のローン返済額とリフォーム用として1か月分の賃料程度は物件購入後も常に手元に置いておく必要があります。物件を購入して、「さあ、これから資産形成だ!」と思った矢先に入居者が退去してしまい、ローン返済が出来なくなるなどというシャレにもならない状況に陥らないためにも、余裕を持った投資を心がけるようにしましょう。

 

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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ジョブ形雇用で変わる資産形成プロセス

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年10月14日(水)

ジョブ型雇用にシフトし始めた経済界

日本の雇用形態は終身型雇用からジョブ型雇用へ移行しつつあります。今後この傾向が益々進むことはあっても逆戻りすることはないでしょう。日本の経済界に大きな影響を持つあのトヨタ自動車の豊田章男社長も昨年「終身型雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」という発言をした他、中西経団連会長もメンバーシップ型雇用(終身型雇用)に対して否定的な発言をするなど経済界はいよいよジョブ型雇用にシフトするための布石を打ち始めました。実際これに呼応する形で日立製作所のほか、資生堂、富士通、KDDIといった大手企業は既にジョブ型雇用の導入に動き出しています。ではこのジョブ型雇用とは一体どのような雇用形態なのでしょうか。そしてこうした雇用形態となった場合は、雇用される側にはどのようなことが起こり得て、どのように対処していけばいいのか考えてみました。

 

ジョブ型雇用とはどのような雇用形態なのか

これまでの終身型雇用は新卒を一括で採用して、会社が教育を施しながら本人の適正に応じて会社の判断で職務を与え、定年退職まで面倒を見るというものであるのに対して、ジョブ型雇用とは特定のスキルを持った人材を特定の職務に従事させるために雇用する雇用形態であり、その職務が遂行できなくなる、若しくはその職務が必要ではなくなった場合には雇用関係は解消されるというものです。例としては日本にも昔からあったプロスポーツ選手などの雇用形態を思い浮かべていただければ分かり易いのではないでしょうか。つまりビジネス界における雇用形態もプロ化していくということになります。

 

野球のバッターなどで言えば、打率、打点数、出塁率やホームラン数などが評価の対象となり、これらの評価ポイントに応じて報酬が決定される他、FAとなった場合は他球団との交渉材料にもなります。そして持っているスキルが求められているスキル水準に満たなくなった場合は戦力外通告を受けることとなります。欧米におけるビジネス界ではこうした雇用形態は当たり前で、基本的には職務ごとに職員を募集して雇用します。特定の職務を遂行するための個々のスキルや経験の他、実績などが評価対象となり、これに基づいて採用の可否や採用された場合の報酬が決定されます。そして雇用された後は、ジョブ・デスクリプションという職務内容やその範囲の他、難易度や要求されるスキルなどが事前に雇用する側とされる側との間で合意された内容が明記された書類に基づいて人事評価されます。

 

明確で完全なる成果主義

また1年間の実績がこのジョブ・デスクリプションに基づいて評価され、次年度の報酬が決定されます。当初取り決められた内容に比して高いパフォーマンスを残すことが出来たならば報酬は上がりますが、そうでない場合は下がります。そして最悪の場合、その結果次第では職を失うこともあります。つまりは明確で完全なる成果主義ということです。余談ですが、評価の際は事前に雇用者である上司と評価される部下との間で面談が行われ、評価内容を巡って話し合いが持たれます。

 

ここで評価される側の報酬や場合によっては人生までもが決定されることとなるため、面談は極めてシビアなものとなります。筆者も米国で勤務した経験があり、評価する側ではありましたが、米国人部下との面談は時に修羅場と化すこともありました。それだけ評価される側もプロ意識を持って、また人生をかけて挑んでくるということであり、評価する側も一人の人生をも左右することがあり得る決定を下すこととなるという覚悟を持って向き合わなければならないという意味では、日本の終身型雇用を前提とした職務面談とは真剣度合いは全く異なるものであると言えます。

 

人生設計は難しくなる

ジョブ型雇用においては前述のとおり、評価内容によって報酬は上下しますし、それは時に自分の力ではどうにもならない景気の悪化などといった外的な要因にも左右されることがあり、基本的には安定しません。そして最悪の場合は職を失うリスクもあります。終身型雇用という環境下では、自分の人生の先行きについて、ある程度は読むことも出来る上に、その読みに基づいて人生設計をすることも出来ます。

 

しかしジョブ型雇用の下ではどうしても収入が不安定になる他、自身が年齢を重ねていくことで経験こそは積み上がっては行きますが、スキルは陳腐化していく上、体力面・気力面の劣化は避けられません。つまりプロスポーツ選手と同様に、ビジネスの世界においても加齢に伴う賞味期限は短くなっていくでしょう。勿論、スポーツ選手も選手生命が尽きたあとは監督やコーチといったマネージメントに従事することが出来るように、ビジネスマンも経営のプロとしてマネージメントに従事することは出来ますが、それはほんの一握りの人が対象となります。

 

人生の主導権を失わないために必要なこと

マジョリティはセカンドキャリアを探さなくてはならないでしょう。こうした状況に備えるためには、年代毎に応じたリカレントを常に意識しながら自分をブラシュアップしておくことで、ファーストキャリアが尽きる前に率先して自ら現状のスキルや体力に見合ったキャリアに移行していくことで自身の人生の主導権を保つことが出来ます。ファーストキャリアが雇用側の判断や都合で失われた場合は、そこからリカレントしたりセカンドキャリアを探さなくてはならなくなり、どうしても移行する際にはある程度の空白が出来たり、自身が望まないセカンドキャリアを受入れざるを得なくなったりと主導権を失ってしまいます。またファーストキャリアの間に資産形成をしておくことも、人生の主導権を失わないためには重要なファクターと言えるでしょう。理想を言えばある程度は経済的自立、所謂フィナンシャル・インディペンデンスといった状態を作り上げておくことで、セカンドキャリアの幅を大きく広げることが出来ます。

 

理想はフィナンシャル・インディペンデンス

以前のブログ「資産形成から始まるフィナンシャル・インディペンデンス」(経済的自立)でも記していますが、資産運用によりある程度安定した収入が得られるのであれば、セカンドキャリアにおいては、生活を意識して無理に高い報酬が得られる職業を探す必要がなくなることから、自分の好みでかつ自分のペースで出来る仕事に従事することが出来るようになるため、精神的・肉体的な負担についても大きく軽減することが出来るでしょう。またファーストキャリア、つまり若い年代における報酬の水準は、現行の終身型雇用における報酬に比して各段に大きくなる筈です。なぜなら30代から40代半ばまでの年代はそれなりの経験と最新のスキルを兼ね備えている上に、体力面でもまだ不安のない年代でもあるため、雇用する側にとっても最も需要があるからです。

 

早まる老後資金準備

終身型雇用の下では年金生活が始まる前までに老後資金を準備しておけばよいとされていましたが、ジョブ型雇用の下ではセカンドキャリアが始まる前、つまり最も稼げるファーストキャリアが終わる前までに老後を見据えた資産形成をしておく必要が出てくるでしょう。つまり今よりももっと若い段階で資産形成に着手しなければならないことになります。しかし問題となるのが、駆け出しの段階ではなかなか貯蓄をするほどの報酬がもらえない上に、今よりも稼げる期間が短いという点です。そのため資産形成は出来るだけ効率的に実施しなければなりません。

 

重要性増す他人資本の活用

こうした状況を踏まえると不動産投資による資産形成の重要性は益々高くなるのだと思います。というのも不動産投資は資金力のない若い段階からでも、他人資本を活用することで資産形成に着手することが出来るからです。具体的に説明しますと、不動産の購入資金は他人資本である銀行からの融資で賄うことが出来る上に、その返済についてもやはり他人資本である入居者からの家賃収入を用いて返済することが出来るからです。そして完済後は自分の不動産となり、そこから安定的に賃料収入が得られるようにもなり、フィナンシャル・インディペンデンスの状態を作り上げることが可能となるのです。要は他人のふんどしを借りて自身の資産形成が行えるというのが不動産投資の最大の特徴なのです。このスキームに関する詳細は過去の記事「不動産投資は他人資本を活用した積立投資」をご参照下さい。

 

ただ、先にも述べましたようにジョブ型雇用下ではファーストキャリアの期間が短くなりますのでこの点には注意が必要です。不動産投資に伴う融資期間は通常30年~35年と長期であるため、ファーストキャリアが終わる頃にはまだ返済期間が満了していない可能性が高くなります。しかし、前述しましたようにファーストキャリアにおける報酬水準は高くなりますので、この報酬の高い期間に出来るだけ繰り上げ返済をしておくことでファーストキャリアが終了する前に完済しておくことをお勧めします。

 

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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投資を始める際の心構え

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年10月06日(火)

投資初心者が最も陥り易い失敗

金融庁が昨年作成した報告書の中で老後2000万円が不足するという問題提起がクローズアップされてから多くの投資未経験者が投資の世界に足を踏み入れてきました。そうした矢先にコロナ問題が発生して株式相場は一旦大きく急落した後、一気に元の水準にまで戻るという投資初心者にとっては信じられないような市場環境となってしまいました。昨年夏以降に投資を始めた方にとっては、その後の株価の順調な上昇を見て「やっぱり投資を始めてよかった」と喜んでいたのもつかの間、年明け後の急落で怖くなって底値で売ってしまい、とても悔しい想いをされたという声をよく耳にします。投資経験の浅い方はどうしても目先の情報や環境変化に一喜一憂してしまい、冷静な判断が出来ずに間違った投資行動を選択してしまう傾向にあります。そして残念ながら今回のような失敗をされた方の中には「もう二度と投資はしない」と心に決めてしまうケースも珍しくありません。

 

信念を持って耐えられれば損失は回避出来る

但し、今回のような株価の急落は数年に一度は起きるものであり、そして世界の株式市場の多くは歴史的に見るとこのように急落した後は、徐々にではありますが急落前の水準を回復するだけではなく、そこから更に上昇して高値を更新してきたという歴史があります。例外としてバブル期の日経平均は未だに超えてはいませんが、配当込みのリターンを見るとほぼ9割は戻してきており、日経平均で25000円を超えてくる水準ともなれば、トータルリターンベースではバブル期の水準を回復することになります。もっと言えば円という通貨高を加味したドルベースの日経平均は既にバブル期の水準を超えてきております。話が逸れてしまいましたが、つまり今回のケースも含めても、大きく相場が下落しても慌てずにじっと耐えることが出来れば損失を回避することが出来ただけではなく、下落した際に買増すことが出来れば更に大きな利益を上げることすら出来たのです。

 

信念を持って耐える秘訣

ではどうして投資経験のある方やプロの投資家はこうした局面で耐えることが出来るのかと言えば、それは投資前の準備をしっかりとしているからなのです。具体的にどのような準備かと言えば、投資をする際にはどのような根拠で投資をするのか、また投資した際にはどのようなリスクが伴うのかといった基準をしっかりと把握しているからです。例えば、株式であれば代表的な投資指標としてPER(株価水準が一株利益当りの何倍か)やPBR(株価の水準が一株当り純資産の何倍か)の他、配当利回りなどがありますが、こうした指標と照らし合わせて目を付けた銘柄の株価が割安な水準にあって、その企業の今後の業績にも問題がなさそうであるという判断基準を設けた上で投資をすれば、その基準が毀損するような事態にさえならなければ、相場が大きく下げても保有し続けられるという訳です。

 

今回のケースで言えば、コロナ感染拡大を受けて、更に感染を拡大させないために経済が意図的に抑制されたために景気が大きく落ち込み、結果として企業業績も一部コロナの恩恵を受ける企業を除いて軒並み業績が悪化しました。そして市場はこうした環境変化を嫌って大きく下落したものの、冷静に考えればコロナが終息すれば景気は元に戻り、結果として企業業績も戻るから当初設定した判断基準は毀損していないこととなるため慌てる必要は無いという判断が出来たのです。

 

なぜ初心者は合理的な判断出来ないのか

その一方で、投資初心者はこうした判断基準を設けないで投資に踏み切ってしまったため、相場が大きく下落するとこれ以上の損失が発生する前に降りておこうとなって底値で売ってしまうという失敗をしてしまう傾向にあります。そして更に残念なことにもう二度と投資には手を出さないと心に決めてしまうのです。しかしこの判断は合理的な判断ではなく、実は最大の過ちと言ってもいいでしょう。なぜならせっかく得た教訓をみすみす捨て去ることになるからです。確かにもう損はしたくないという気持ちは理解できますが、きちんと準備された投資により大きな利益が得られる機会があるにも拘らず、それを漠然とした損をしたくないというだけの理由で捨て去るのは合理的な考え方とは言えないのではないでしょうか。

 

人いは損失を避ける心理的な習性がある

ところで「プロスペクト理論」というものをご存じでしょうか。プロスペクト理論とは、「目の前に提示されたものの損失度合いにより、人の意思決定は変化する」というものです。「損失回避の法則」と呼ばれる心理学と類似している部分がありますが、プロスペクト理論ではさらに多様な投資家心理を表していると言えます。ここで問題です。1.次のうちABのどちらを選択されますか?A;無条件で100万円がもらえる、B;コインを投げて表なら200万円もらえるが、裏がなら1円ももらえない。この設問では筆者を含めてAを選択される人の方が多いとのことです。

 

では次の問題です。2.同じくどちらを選択されますか?因みにあなたには200万円の借金があったと仮定します。A;無条件で借金100万円が減額される、B;コインを投げて表なら借金が全額免除されるが、裏なら借金は1円も減らない。基本的には設問1.と期待値は同じなので、1.でAを選んだ人は今回もAを選択しそうなのですが、実は設問2.ではBを選択した人の方が多いのが実情なのです。「人は目の前に利益があるとそれを失うリスクの回避を優先し、損失が目の前にあると損失そのものを回避することを優先する」ということなのです。設問1.では利益を失うリスクを回避するために無条件で100万円をもらい、設問2.では200万円の損失そのものを回避するためにコインを投げることを選択したのです。人には損失を避けたいというバイアスかかりがちなため、状況の変化によっては合理的な判断が出来なくなるという訳です。

 

しっかりとした事前準備で理性を保つ

こうした非合理的判断を避けるためにも前述の通り、しっかりとした判断基準を予め設けておくことで、状況が急変しても理性を失わずに合理的な判断が下せるようになるのです。また損失が怖いから投資をしないという判断も実は合理性を欠いています。なぜ投資を始めたのかを思い出して下さい。老後資金確保が目的だった筈です。投資をしないことで目先の損失を回避することは出来ます。しかし投資をしないことで老後資金が不足するという更に大きなリスクをとっていることになるのです。しっかりと準備をして計算されたリスクをとって投資をすることで、本来の目的である十分な老後資金の確保を目指すのか、目先の漠然とした怖いという感情を優先して老後資金の確保に失敗するのか、どちらが合理的な判断なのか冷静に考える必要があるのではないでしょうか。

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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米国大統領選挙、日本にとってはどちらが好ましいのか

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年09月30日(水)

米国大統領選挙に関するメディアなどの報道を見ていると、基本的にその結果が日本にどのような影響を及ぼすのかという視点で語られることが少ない気がします。勿論、米国民にとっての影響が最も大きいのは事実ではありますが、日本で暮らす我々にとっても、大統領選の行方は日本を含む全世界に大きな影響を及ぼす事象であるのもまた事実であることから、日本への影響について考えてみることにしました。

 

防衛予算の積み増し要求される?

よく耳にするのはトランプ大統領が再選した場合、日本に対して防衛費の倍増を迫ってくるのではないかというものです。ボルトン前大統領補佐官が回顧録の中で日本における米国軍の駐留経費の分担金(現行1993億円)を80億ドル(8600億円)に引き上げさせるための交渉を指示されたと記されていたことが発端でした。

 

緊迫の度合い増す東アジア

この点だけが大きくクローズアップされて「トランプ大統領が再選したら日本は余計な出費を要求されるから大変だ」という結論で締めくくられることが多いように思います。しかしその背景についてはコメントされることは殆どありません。オバマ政権時代に米国は世界の警察官であり続けることは出来ないとオバマ前大統領が宣言しました。そうした中、経済面で勢いを増す中国の習近平国家主席が「太平洋には米中両国を受入れる十分な空間がある」と太平洋における覇権を米中で二分しましょうと言わんばかりの発言をしました。

 

つまりアジアは中国に任せなさいということなのでしょう。そして南シナ海では周辺諸国による抗議を無視して人工島を建設し、領有権を主張するようになりました。それと同時に中国は航空母艦の建造を含む海軍力の近代化と増強に邁進しています。今年8月に米連邦調査局が公表したレポートによると、中国艦隊の艦艇数が350隻となり米国艦隊の艦艇数を上回ったと報告しています。未だ質の面では米国が勝っているとは言え、数的には世界最強の米国艦隊を上回ったことになります。

 

台湾と尖閣諸島はセット

その中国海軍は東シナ海の尖閣諸島付近でも活動を更に活発化させています。これはただ単に尖閣諸島の領有権を主張するためだけではないと筆者は考えます。台湾の蔡英文総統は1月の英BBC放送のインタビューにて、台湾の地位について「独立国家だと宣言する必要性はない。既に独立国家であり、われわれは自らを中華民国、台湾と呼んでいる」と発言しました。こうした中、米国は台湾に接近して中国をけん制する動きを見せています。こうした動きを受けて中国は台湾への武力侵攻を真剣に検討し始めた可能性が高いと筆者は考えています。

 

そして中国がもし台湾を武力制圧した場合は、中国は台湾を防衛するために尖閣諸島は抑えておかなければならない重要な拠点となります。つまり、中国が台湾に侵攻する際はほぼ同時に尖閣諸島にも侵攻してくるでしょう。台湾と尖閣諸島を手に入れた中国はその後、米軍が駐留する目の上のたんこぶでもある沖縄とグアムに照準を移すでしょう。そして同時に日本に対しては中国に従属することを求めて圧力をかけてくるでしょう。と、ここまでの話が米国の大統領選挙と何の関りがあるのかと思われた方もいらっしゃると思いますが、実は大ありなのです。

 

民主党政権は日本を見捨てる可能性大

米国の歴代民主党政権はクリントン氏、オバマ氏を問わず、基本的に中国に対しては融和的であった上、日本に対してはジャパンパッシングをされていたことからも分かりますが、極めて冷淡でした。人権擁護団体の影響力が強い民主党としては、香港問題やウィーグル、チベットにおける中国の弾圧に対しては強い姿勢で臨んでくるとは思いますが、オバマ政権時代、つまりバイデン副大統領時代には南シナ海での中国の蛮行に対して遺憾の意こそ示したものの、けん制する具体的な行動は殆ど見られませんでした。このような姿勢から見ても、前述のような有事が現実に起きた際には、民主党政権下の米国は遺憾の意を示しつつもあっさりと太平洋の西側を中国に差し出してしまうのではないかと心配になります

 

結果的にトランプ大統領再選が好ましい

その一方で歴代共和党政権時代は、中曽根-レーガン間、小泉-ブッシュ間、安倍-トランプ間での蜜月関係にも見られますが、日本とは極めて友好的な関係が築かれてきました。そして冒頭のトランプ大統領が日本の米軍駐留経費を含めた防衛予算の積み増しを要求していることは事実ではあると思われますが、裏を返せばアジアでの覇権維持にコミットしているからとも言えるのではないでしょうか。トランプ大統領の一連の中国に対する姿勢は一貫して、経済面・軍事面を問わず、中国の野望を阻止するためのものであり、自国中心主義とも言われてはいますが、それは強い米国を中心とした自由主義世界がこれまで築いてきた世界秩序を守ることにも繋がっていますので、緊迫度合いを高めている東アジア情勢の秩序維持にも結果的には貢献することとなるのではないでしょうか。

 

中国も当然のことながらこうした側面を含めて様々な分析をしている筈です。弱腰な民主党政権が誕生した場合は上述のような有事の現実味のギアが一段上がることとなるでしょう。気象問題への対応や経済のブロック化といった世界的な懸案を巻き起こしたトランプ大統領ではありますが、東アジアの現状を鑑みるとバイデン候補が大統領となるよりは、トランプ大統領が再選した方が日本の地政学的リスクを考慮すると当面の間はよい結果となるのではないかと筆者は考えています。

 

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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低生産性と少子化問題の解決には中小企業基本法見直し必要

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年09月23日(水)

中小企業基本法の見直し

菅内閣が誕生して大きく変わろうとしているのが中小企業の立場と言われています。その理由は、1964年に施行された中小企業基本法という法律(中小企業の擁護を目的としたものであり、特に中小企業の経営者にとっては様々な特典が認められた極めて魅力的な法律)が改正されるかもしれないと言われているからです。ではなぜ今になってこの法律が見直されようとしているのかと言えば、日本の経済成長が妨げられた最大の原因が中小企業の擁護だったとされる論説がここに来て脚光を浴びているからなのです。

 

日本の生産性が極めて低く、先進国の何かでは最低水準にあることは良く知られていますが、この生産性の低さが経済成長を妨げており、そしてその原因が中小企業の存在であるとされています。元々この説は、ゴールドマンサックス証券のアナリストから伝統工芸企業の社長となり、日本経済を30年以上も研究してきた英国人のデービット・アトキンソン氏が唱えているものであります。彼が昨年出版した「国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか」という書籍の中で中小企業の擁護が日本の生産性を低くしている最大の原因であると断じています。

 

なぜ中小企業が足を引っ張っているのか

日本の企業のうち99.7%が中小企業であり、そこで働く労働人口は全労働人口の7割と言われています。また201910月に経産省が作成した資料(中小企業・小規模事業者の生産性向上について)の中でも、過去30年間で大企業が生産性を伸ばしているのに対し、中小企業が生産性を低下させていることが明らかにされています。その他、中小企業庁の中小企業白書によると、中小企業は労働者数では大企業の倍以上、企業数は300倍近くを占め、付加価値額の半分以上を占めるにもかかわらず、設備投資や研究開発費の総額については大企業の総額の半分程度に留まっていることを明らかにしています。

 

つまり、中小企業の労働者はそれだけ設備や研究開発費の他、ソフトウェア等への投資の少ない環境で働いていることになります。労働装備率の低い環境で働いている訳ですから当然のことながら生産性は低いということになります。もちろん全ての中小企業の生産性が低い訳ではありません。実際IT系のスタートアップ企業などでは大きく成長してきている企業もあります。しかし、昭和の時代から続く多くの中小企業はこの中小企業基本法に胡坐をかいて成長することを拒んできた経緯があります。ではなぜこの法律に胡坐をかいているかと言えば、例えば自家用車を社用車とすることで経費として落とせたり、全く働いていない実質扶養家族を役員にして、その報酬も経費で落としたりと法人税を払わずに私腹を肥やす特典がこの法律で認められているからなのです。

 

こうした経営者にとっては会社を成長させて大企業化させるよりも、中小企業のままでいる方が中小企業基本法の特典が受けられるため、ある意味で美味しいのです。そしてワンマン社長であるため、従業員の賃金も自分の裁量で低く抑えて置くことも充分可能であるため、益々経営者にとっては夢心地と言えるのでしょう。つまりこの中小企業基本法を見直すことで、こうした経営者たちの特典を無くし、企業を成長させるインセンティブを付与することで生産性が高まり、結果として全労働人口の7割を占める中小企業の労働者達の賃金上昇に繋がるという訳です。

 

中小企業基本法の見直しは少子化対策にもなる

そして実は中小企業基本法の見直しは同時に少子化問題の解決策でもあるのです。統計上、年収300万円を下回ると未婚率が大きく上昇することが分かっています。そしてその一方で、夫婦の最終的な平均出生子供数を表す完結出生児数というものがありますが、最新の2015年版の調査によるとこの数字は1.94とされています。これはどういうことかと言えば、結婚をして子供を作った家庭だけに焦点を当てれば、平均的に1.94人の子供がいるということになります。つまり、結婚さえすれば平均すると各家庭に二人の子供が生まれているということになります。

 

ということは乱暴に言えば結婚するカップルを増やすことにより現行1.36の出生率も完結出生児数である1.94に近づけることが出来ることになります。前述の通り、年収が300万円未満の未婚率が高いことを踏まえれば、これらの層の年収を300万円以上に引き上げることで少子化対策にもなる訳です。99.7%の企業経営者からは大きなブーイングが出ることは必至ではあるものの、日本全体のことを考えれば菅首相には頑張って頂き、是非ともこの政策を実現させて欲しいと願っております。がんばれ!令和おじさん。

 

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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二人の老後を分けたもの

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年09月16日(水)

全く同じような会社人生を歩んだ二人

A氏とB氏はともに大手電機メーカーに同期として入社し、お互い切磋琢磨しながら52歳で部長にまで上り詰めた後、60歳の定年退職後は再雇用制度により65歳まで働きました。定年退職時までのお互いの生涯平均年収は700万円で再雇用後の収入は半減とお互い全く同じような会社人生を歩んできました。入社当時から仲が良く、結婚後も家族ぐるみの付き合いをするなどお互いのことは誰よりもよく知っている間柄でした。また老後のことについても早い段階からお互い相談しながら準備を進めていました。

 

老後についても相談しあった二人

いろいろな書籍やセミナーなどを通して勉強もした結果、少なくとも定年までは年収の5%は積立投資(バランス型投信で運用)をしようと25歳の頃から着手し他、年収の10%は貯蓄に回して車の購入費用や住宅購入の頭金の他、子供の教育資金といったライフイベントに充てるための備えとすることにしました。お互い子供は1人だけで住宅に関しても3500万円で郊外のマンションを3000万円の融資を受けて購入しました。お互い当初想定していた人生設計どおりの歩みを刻んできた結果、60歳の定年退職時にはお互いに積立投資で得た2373万円(期間利回り複利で5%)と退職金の2000万円とを合わせた4373万円が手元に残っている筈でした。

 

そして再雇用後は年収が半減するので、月収は年金とほぼ同額の21万円となるため、定年後は35万円の生活費を賄うのに毎月14万円の赤字となることから、この時点から完全な取り崩し生活がスタートすることとなるものの、これも想定どおりでした。貯蓄が4373万円あれば毎月14万円の赤字が出ても60歳から26年間(14万円×12ヶ月×26年間=4368万円)、つまり平均寿命(男81歳、女86歳)まではどうにかなるという計算でした。しかし、ここに来て人生100年時代と言われるようになり急に心細くなってきたA氏はB氏にこの件で相談しました。

 

B氏の下した英断

そうしたらB氏には「そうだろ?だから言ったじゃないか」と言われ、ハタと30歳の頃にB氏から持ち掛けられたある相談事を思い出しました。B氏はその頃から、やはりぎりぎりの老後準備では心細いと思うようになり、A氏に二人で不動産投資を始めないかと持ち掛けてきたことを思い出したのです。B氏の話によると不動産投資は銀行から投資物件の購入代金が借りられる上、その返済は家賃収入で賄うことが出来るため、ローンの返済終了後は負債のない不動産という資産を手に入れることの出来る、他人資本をフル活用した(詳細な仕組みは「不動産投資は他人資本を活用した積立投資」をご参照下さい)極めて効率的な投資手法であるという説明を受けていました。

 

またローンの返済は基本的に家賃収入で賄えるので、それまで計画してきた年収の5%を積立投資に回すことや年収の10%を貯蓄するという計画についてもそのまま継続することが出来るため、老後資金は追加負担なしで当初計画案の貯蓄額に不動産資産がプラスオンされたものになるとのことでした。ただA氏は老後に対してまだ楽観視していたため、そのときのB氏の提案に対して「うーん、取合えず平均寿命までは何とかなるし、何だか面倒くさそうだから俺はいいや」と答えていたのでした。B氏は仕方なく自分ひとりで不動産投資を始めることにしたそうです。

 

B氏は30歳のときから5年間かけて550万円(頭金+費用)ほどを不動産投資の初期費用として貯蓄から取り崩し、2250万円の区分所有ワンルームマンションを2戸購入しました。頭金は各々物件価格の10%として残りは銀行からの融資を受けました。その結果、65歳の時には借入金の全額を返済し、2つの物件は経年劣化によりその価値は当初の各戸2250万円から1790万円には落ちたものの、2戸合わせて3580万円の不動産という資産が残りました。これらをその時点で売却し200万円ほどの取引コストはかかったものの、それでも3380万円は手元に残ったのです。

 

またこの売却代金に加えて、積立投資や貯蓄で得た1823万円(550万円取り崩しているのでA氏よりその分少ない)と退職金の2000万円と合わせて7203万円が最終的に残りました。A氏の同時点での4373万円に比して2830万円多く老後資金を準備することが出来たことになります。2830万円あれば老後資金の寿命はA氏より17年弱(2830万円÷(14万円×12ヶ月)=16.8か月)長くなるため103歳までは安泰ということになります。つまりこのまま行くとA氏は86歳の時点で老後資金が枯渇するのに対して、不動産投資で更に準備を万全にしていたB氏は人生100年を安泰に全うできる103歳までは老後資金が枯渇しないという結果となり、同じような人生を歩んできた筈だった二人の間には大きな格差が生じてしまうこととなったのです。

 

A氏のその後

A氏は仕方なく仕事を探すことにしましたが、65歳を過ぎるとさすがに現役時代のような収入が得られる仕事はもう見つかりません。これまで事務職以外経験してきたことのないA氏にとってはややきつい肉体系の仕事で、しかも収入は15万円/月程度のものしか見つかりませんでした。それでも老後破産するよりはと思い、その仕事を受け入れる決断をしましたが、この収入でB氏との間に生じた2830万円という格差を埋めるとなると16年近く働かなければいけないことになります。つまり81歳までは働くということであり、それまでは健康的な体や働く意欲も維持しなければならないということになります。こうした現実を突きつけられたA氏は途方に暮れると同時に思わず身震いしてしまいました。

 

如何だったでしょうか。これは自分の中のA氏とB氏に置き換えることもできます。不動産投資という英断を下したB氏と「面倒くさい」という一言で片づけてしまったA氏との間に生じた格差。不動産投資は決して面倒くさくはありません。管理業務は全て不動産管理会社が代行してくれます。自分がしなければならないことはたった一つの決断だけです。このちょっとした決断が後の人生に大きな格差を生じさせることになるのです。

 

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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株価は当面調整局面か

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年09月09日(水)

812日のブログで「今の不動産や株式市場はバブルなのか」という記事の中で、どちらも基本的には経済状況や企業業績に裏打ちされた水準にあり、決してバブルではないと記述しました。ただ、その後の株式市場の上昇ピッチは明らかに早過ぎると感じています。コロナ禍前までの株価に関して言えば、前述の通りファンダメンタルズや企業業績に支えられた水準での推移であったことは間違いものと考えています上、コロナショックで急落した後の戻りに関しても、ある程度は各国政府や金融当局による積極的な財政支援や金融政策によるものということで説明も出来ます。

 

しかし、直近1カ月程度の上昇に関して言えば、ややファンダメンタルズから乖離し始めており、依然として決してバブルではないものの、明らかに割高感が出てきている水準にまで急激なペースで上昇してきていると筆者は考えています。特に米国NASDAQの上昇ピッチは異常としか言えません。確かにこのコロナショックを受けて、デジタルトランスフォーメーションの波がコロナ前では考えられないペースで進展してきていることは事実であり、ハイテクセクターが買われるのは理に適っていることも事実ではあります。しかし、NASDAQPER60倍の大台に乗せてきたということはITバブル以来のことであり、明らかに警戒水準に達したと言えるでしょう。

 

確かにITバブル時に比して金利水準が大幅に低下しているため、同じPER60倍と言えどもイールドギャップ(長期国債利回り-株式益利回り)という点を踏まえるとバブルとは言えない水準ではありますが、それでもPER60倍というのはハイテク株の業績を先取りし過ぎている感は否めません。ハイテク株以外の株式市場については、最悪の状況を織り込む形で3月に一旦大きく下落した後は、積極的な景気対策やワクチン開発の状況を踏まえながら戻ってきた経緯がありますので、ある程度は説明出来る水準にあるとは思います。それでも今の水準はあくまでも積極的な財政支援と金融緩和によって支えられた水準である点を忘れないようにしなければなりません。主要国の4-6月期GDP成長率は前年同期比でマイナス9.1%となりました。そして世界経済がコロナ前の水準を取り戻すのに最低2年はかかると言われています。

 

足元は各国政府による景気刺激策というカンフル剤で何とか回復傾向にはあるものの、今後ともしばらくは行動制限という重しが付きまとう状況が続くことが避けられない限り、V字回復とはなり難いでしょう。金融緩和策は別として、今の財政面での景気刺激策が今後とも同じような規模・ペースで続くことも考え難いことから考えると、ワクチンが世界的に行き渡った上で行動制限がなくなり、経済が自律回復していくことが実際に見えてこないと今の株価水準は砂上の楼閣となり得るでしょう。こうした状況も踏まえると、今の株価水準を維持することすら難しい状況であることは否めず、経済の自立回復が現実に見えてこない限りは、株式市場は今後ある程度の調整局面を迎えざるを得ないのではないかと筆者は考えております。ハイテクセクターがかなり割高な水準にあることも踏まえれば、日経平均で18000円程度までの調整は充分あり得るのではないでしょうか。

 

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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安倍首相辞任に思うこと

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年09月02日(水)

828日に安倍首相が突然辞任を表明されました際はとても大きな衝撃を受けましたと同時に、更なるご活躍を期待していたこともあり極めて残念な気持ちにもなりました。78カ月という超長期政権が故に官僚の忖度や他者の意見に耳を傾けないと言った副作用なども産みこそはしましたが、特に経済面や外交面で大きな成果を残した功績は称えられるべきと筆者は考えています。第二次安倍政権発足前はバブルの崩壊、リーマンショックの他3.11などを経て日本経済は長期の停滞期にあり、底なしのデフレに喘ぎ日経平均は史上最安値を更新するなど泥沼状態にあったと言っても過言ではないでしょう。

 

その他、政治面においては1年毎に首相が変わるような極めて不安定な状態が続いていたため、何ら有効な政策も打出されず海外からの信頼も失墜し、日本の世界におけるプレゼンスは地に落ちていました。こうした環境下で第二次安倍政権が発足し、当時はタブー視されていたリフレ策であるアベノミクスが打出されました。その結果、長いデフレ期に伴う円高に歯止めをかけた(理解していない方もいますがデフレ=物価下落=通貨価値上昇=円高)ことを契機に、企業業績は大幅に改善し、株価も上昇に転じた他、雇用環境も大きく改善するなど経済がようやく回り始めるようになりました。このように言うと「雇用環境は改善したが実質賃金は下がった」や「株価上昇は単なるバブルの創生」といった反論を受けると思いますが、これらの点には以下の理由から同意しかねます。

 

先ずは実質賃金(賃金上昇率-物価上昇率)についてですが、物価の上昇に賃金上昇が追い付かなかったことは事実ではあります。この点については社会保険料の上昇や消費税増税の影響もありましたが、それよりも何よりも筆者はこの間、企業業績が大幅に改善していたにも拘らず賃上げを抑えて内部留保を大きく積み上げてきた企業側の責任が全く追及されないのは正直おかしいと考えています。アベノミクスにより企業業績が改善される環境が作り出されたことは事実であり、それに伴って企業業績が大幅に改善したことも事実です。しかし、多くの企業は業績の改善に見合っただけの賃上げをせず、その大部分を内部留保という形で企業内に溜めこんでしまったことが実質賃金を低下させてしまった元凶であると筆者は考えています。

 

次に「株価上昇は単なるバブルの創生」という反論についてですが、詳しくは筆者の以前の記事「今の不動産や株式市場はバブルなのか?」を参照して頂きたいと思いますが、基本的には前述のとおり、アベノミクスにより企業業績が大幅に改善した結果として株価が上昇したということであり、決してバブルではありません。勿論、過剰流動性的な側面もあることはありますが、PERなどもこの間、13倍~17倍程度の極めて安定した水準に保たれていたことからも見られますとおり、この間の株価上昇は企業業績の改善に裏打ちされたものであり、決してバリュー面を無視した上昇ではなかったと言えるでしょう。

 

その他にも格差拡大問題など反論はあるとは思いますが、これについては資本主義経済の構造上の問題でもあり、どのような政策を打出したところで回避不能な面もあります(詳しくはこちらの記事)ので、この点はベーシックインカムの導入など社会構造の抜本的な変更を伴う議論でもあり、日本のみならず将来の課題としてこれから真剣に取り組まなければならない社会問題だと筆者は考えています。故にアベノミクスとは切り離して議論するのが妥当でしょう。いずれにしても安倍首相就任後の景気回復は様々な景気指標が示すとおり明らかに進展したことは間違いないと思われます。

 

また外交面においては、離脱した米国の後を引き継いで、主導的な立場でTPP11を成し遂げた他、FTAも積極的に推し進めたことで世界の自由貿易の進展に大きく貢献もしました。辞任表明後には各国首脳から好意的なコメントや安倍首相の功績を労うコメントも多く寄せられたことからも、在任中の外交が大きな成果を成し遂げていたことを物語る証左でもあると言えるでしょう。北朝鮮の拉致問題や北方領土問題の解決には漕ぎつけなかったものの、これは多分ご本人が一番悔やんでいることと思いますが、相手が相手なだけに誰がやっても至難の業だったのだと思いますし、元々時間のかかる問題でもあります。それでも少なくともロシアのプーチン大統領とは良好な関係が築けたことから、今後に繋がる功績は遺せたのではないでしょうか。

 

以上のように問題もありましたが、多くの成果を残した安倍首相ではありますが、28日の辞任表明を報道する多くのメディアは「また投げ出し」という文言を添えて批判的な報道をしていたのを見て、正直これらメディアには「また」失望させられました。前述した経済面や外交面での功績に加えて、在任中に国政選挙6連勝という国民の圧倒的な支持を得た上で78カ月という長期間に亘って国政にご尽力され、病という不可抗力な理由によりやむなく退陣される安倍首相に対して「お疲れさまでした」「お大事に」という労いの一言もなかった点は、日本のメディアがどれだけ低俗であるかを再度確認させられました。

 

日本のメディアは一面的な部分にのみ焦点を当て、一面的なキャスターの薄っぺらな私見を添えて報道する悪い癖があります。メディアは中立的な立場で報道するのが基本中の基本です。そしてどうしても私見を挟みたいのであれば、その問題を様々な視点から深堀した結果を報道した上で私見を述べるべきだと思います。それはそれとして、無念の退陣をされた安倍首相には本当にお疲れ様でしたと申し上げたいですし、今後は是非とも治療に専念されて、一日も早い回復をお祈りしています。

 

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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不動産投資は生命保険代わりになる?

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年08月26日(水)

生命保険の代替と言われる所以

不動産投資をしたことにより生命保険が不要になるという話をよく耳にしますが、本当でしょうか。不動産投資を行う際、購入代金の大部分を借入金にて賄うケースが多いと思います。そして銀行から不動産投資のための融資を受ける際は団体信用生命保険(以下団信)に加入することが必須条件となります。では団信とは一体どのようなものなのでしょうか。これは不動産投資に限らずマイホームを購入する際にも利用される保険で、契約者が返済中に亡くなったり、高度障害状態になったりしたときに、ローンの残額を肩代わりしてもらえる保険のことです。つまり、ローン契約者に万が一のことが起こっても、残された家族が借金の返済に困らないようにするための生命保険の一種ということになります。

 

もっと言えば、残された家族には借金のない不動産が相続されるということであり、相続人がその物件を売却すればその不動産の時価分だけのまとまった資金が保険代わりとなりますし、そのまま保有し続けてもその不動産から得られる家賃収入が遺族年金に上乗せされて残された家族の生活資金ともなるということになります。最近では死亡や高度障害以外にも、三大疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞)や八大疾病(三大疾病に加えて、糖尿病、高血圧性疾患、肝硬変、慢性膵炎、慢性腎臓病)も対象とする団信もあり、通常の生命保険と変わらない保証が提供されるようにもなってきています。また、その保険料は借入金利に0.25%(三大疾病や八大疾病は0.3%)を上乗せする形で支払うこととなるのですが、通常の終身保険よりは断然安いという特徴があります。このようにカバーされる範囲も遜色がない上に安いということから、不動産投資をしたら生命保険は不要となると言われる所以なのです。

 

本当に生命保険は不要になるのでしょうか

本当でしょうか。確かに残債のない不動産という資産が相続されるのですからある意味では生命保険に匹敵するのは間違いありません。しかし、それを生命保険代わりとするには、先ずは大前提としてその相続した不動産がその後の家族の生活費を十分カバーするだけの価値を有する物件であるということが必要になってきます。通常の保険に入る際には予め死亡した時に受取人が受取ることの出来る保障額が設定されています。つまり、5000万円の死亡保障のついた保険に入れば死亡時に受取人は必ず5000万円を受け取ることが出来ます。しかし不動産の場合は当然のことながら時価が変動しますので不動産価格が値下がりしている場合は購入時こそ5000万円だったとしても、受取る段階ではその額を下回っていることも当然あり得る点は考慮しておく必要があります。

 

こうした変動は読み難いことから、不動産のみで生命保険の代替とするからにはある程度多めの投資をしておくことが必要ということになります。また、家族が生活していくのに十分な家賃収入が稼げている物件であったとしても、例えばご自身の葬儀代であったり、お子さんの進学費用などのライフイベントに必要なまとまった資金には対応出来ていないでしょうから、こうした点も考慮しておく必要があります。よく不動産会社の営業マンが「不動産投資を始めたら生命保険はいらなくなります」という営業トークをしているのを耳にしますが、先述のような理由から不動産投資を始めたからと言って、もう生命保険は必要ないと考えるのはやや短絡的過ぎると筆者は考えています。

 

高額な終身保険は確かに不要でしょう

勿論、保険の見直しは必須です。それまで加入していた大きな額の終身保険などは当然のことながら必要なくなるのは事実です。ただ、先述しましたがご自身が亡くなった際は葬儀代などまとまった資金が直ぐに必要となります。しかし、ご自身名義の銀行預金は相続の対象となるため直ぐには降ろすことが出来なくなりますし、当然のことながら相続した不動産も流動化するとなれば相当な時間がかかります。こうしたことから最低限必要な葬儀代であったり、もしお子さんの進学が近いなどの明確なライフイベントが差し迫っているなどの場合にはその分だけの安い定期死亡保険にだけは入っておく必要があります。その他、団信の種類によっては死亡や高度障害以外にも三大疾病などもカバーされているというお話をさせて頂きましたが、盲点は精神疾患なのです。

 

精神疾患はカバーされていないため、例えばうつ病などにより就労不能となってしまった場合はライフプランが大幅に狂うこととなってしまいます。そのため団信と組み合わせる形で、先の最低限の定期死亡保険に加えて就労不能保険にも加入しておけば更に安泰と言えるでしょう。ただ、こうした定期死亡保険や就労不能保険は終身保険などの本契約に付帯する特約だから結局は終身保険に入らないといけないのでは?と疑問に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。実はよく知られていないのですが、最近では保証のない本契約というものが存在していて、その本契約に好きな特約だけを組み合わせることで、格安で必要最低限の保証だけを手に入れることが可能なのです。

 

保険会社としてはやはり終身保険に加入して欲しいというのが本音であるため、率先してこうした提案はされませんし、こうしたことをあまり公にはしていませんが、こちらから申し出れば渋々出して来る筈です。ということでまとめますと、①不動産投資を始めたら保険の見直しは必要ですが全く保険がいらなくなる訳ではないという点には留意が必要です。②団信でカバーされない分は生命保険の特約の組み合わせで必要最小限の保証だけは確保するようにしましょう。

 

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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