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米国大統領選挙、日本にとってはどちらが好ましいのか - サインポスト投資コンサルティング合同会社

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米国大統領選挙、日本にとってはどちらが好ましいのか

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年09月30日(水)

米国大統領選挙に関するメディアなどの報道を見ていると、基本的にその結果が日本にどのような影響を及ぼすのかという視点で語られることが少ない気がします。勿論、米国民にとっての影響が最も大きいのは事実ではありますが、日本で暮らす我々にとっても、大統領選の行方は日本を含む全世界に大きな影響を及ぼす事象であるのもまた事実であることから、日本への影響について考えてみることにしました。

 

防衛予算の積み増し要求される?

よく耳にするのはトランプ大統領が再選した場合、日本に対して防衛費の倍増を迫ってくるのではないかというものです。ボルトン前大統領補佐官が回顧録の中で日本における米国軍の駐留経費の分担金(現行1993億円)を80億ドル(8600億円)に引き上げさせるための交渉を指示されたと記されていたことが発端でした。

 

緊迫の度合い増す東アジア

この点だけが大きくクローズアップされて「トランプ大統領が再選したら日本は余計な出費を要求されるから大変だ」という結論で締めくくられることが多いように思います。しかしその背景についてはコメントされることは殆どありません。オバマ政権時代に米国は世界の警察官であり続けることは出来ないとオバマ前大統領が宣言しました。そうした中、経済面で勢いを増す中国の習近平国家主席が「太平洋には米中両国を受入れる十分な空間がある」と太平洋における覇権を米中で二分しましょうと言わんばかりの発言をしました。

 

つまりアジアは中国に任せなさいということなのでしょう。そして南シナ海では周辺諸国による抗議を無視して人工島を建設し、領有権を主張するようになりました。それと同時に中国は航空母艦の建造を含む海軍力の近代化と増強に邁進しています。今年8月に米連邦調査局が公表したレポートによると、中国艦隊の艦艇数が350隻となり米国艦隊の艦艇数を上回ったと報告しています。未だ質の面では米国が勝っているとは言え、数的には世界最強の米国艦隊を上回ったことになります。

 

台湾と尖閣諸島はセット

その中国海軍は東シナ海の尖閣諸島付近でも活動を更に活発化させています。これはただ単に尖閣諸島の領有権を主張するためだけではないと筆者は考えます。台湾の蔡英文総統は1月の英BBC放送のインタビューにて、台湾の地位について「独立国家だと宣言する必要性はない。既に独立国家であり、われわれは自らを中華民国、台湾と呼んでいる」と発言しました。こうした中、米国は台湾に接近して中国をけん制する動きを見せています。こうした動きを受けて中国は台湾への武力侵攻を真剣に検討し始めた可能性が高いと筆者は考えています。

 

そして中国がもし台湾を武力制圧した場合は、中国は台湾を防衛するために尖閣諸島は抑えておかなければならない重要な拠点となります。つまり、中国が台湾に侵攻する際はほぼ同時に尖閣諸島にも侵攻してくるでしょう。台湾と尖閣諸島を手に入れた中国はその後、米軍が駐留する目の上のたんこぶでもある沖縄とグアムに照準を移すでしょう。そして同時に日本に対しては中国に従属することを求めて圧力をかけてくるでしょう。と、ここまでの話が米国の大統領選挙と何の関りがあるのかと思われた方もいらっしゃると思いますが、実は大ありなのです。

 

民主党政権は日本を見捨てる可能性大

米国の歴代民主党政権はクリントン氏、オバマ氏を問わず、基本的に中国に対しては融和的であった上、日本に対してはジャパンパッシングをされていたことからも分かりますが、極めて冷淡でした。人権擁護団体の影響力が強い民主党としては、香港問題やウィーグル、チベットにおける中国の弾圧に対しては強い姿勢で臨んでくるとは思いますが、オバマ政権時代、つまりバイデン副大統領時代には南シナ海での中国の蛮行に対して遺憾の意こそ示したものの、けん制する具体的な行動は殆ど見られませんでした。このような姿勢から見ても、前述のような有事が現実に起きた際には、民主党政権下の米国は遺憾の意を示しつつもあっさりと太平洋の西側を中国に差し出してしまうのではないかと心配になります

 

結果的にトランプ大統領再選が好ましい

その一方で歴代共和党政権時代は、中曽根-レーガン間、小泉-ブッシュ間、安倍-トランプ間での蜜月関係にも見られますが、日本とは極めて友好的な関係が築かれてきました。そして冒頭のトランプ大統領が日本の米軍駐留経費を含めた防衛予算の積み増しを要求していることは事実ではあると思われますが、裏を返せばアジアでの覇権維持にコミットしているからとも言えるのではないでしょうか。トランプ大統領の一連の中国に対する姿勢は一貫して、経済面・軍事面を問わず、中国の野望を阻止するためのものであり、自国中心主義とも言われてはいますが、それは強い米国を中心とした自由主義世界がこれまで築いてきた世界秩序を守ることにも繋がっていますので、緊迫度合いを高めている東アジア情勢の秩序維持にも結果的には貢献することとなるのではないでしょうか。

 

中国も当然のことながらこうした側面を含めて様々な分析をしている筈です。弱腰な民主党政権が誕生した場合は上述のような有事の現実味のギアが一段上がることとなるでしょう。気象問題への対応や経済のブロック化といった世界的な懸案を巻き起こしたトランプ大統領ではありますが、東アジアの現状を鑑みるとバイデン候補が大統領となるよりは、トランプ大統領が再選した方が日本の地政学的リスクを考慮すると当面の間はよい結果となるのではないかと筆者は考えています。

 

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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