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投資を始める際の心構え - サインポスト投資コンサルティング合同会社

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投資を始める際の心構え

カテゴリ: ブログ 公開日:2020年10月06日(火)

投資初心者が最も陥り易い失敗

金融庁が昨年作成した報告書の中で老後2000万円が不足するという問題提起がクローズアップされてから多くの投資未経験者が投資の世界に足を踏み入れてきました。そうした矢先にコロナ問題が発生して株式相場は一旦大きく急落した後、一気に元の水準にまで戻るという投資初心者にとっては信じられないような市場環境となってしまいました。昨年夏以降に投資を始めた方にとっては、その後の株価の順調な上昇を見て「やっぱり投資を始めてよかった」と喜んでいたのもつかの間、年明け後の急落で怖くなって底値で売ってしまい、とても悔しい想いをされたという声をよく耳にします。投資経験の浅い方はどうしても目先の情報や環境変化に一喜一憂してしまい、冷静な判断が出来ずに間違った投資行動を選択してしまう傾向にあります。そして残念ながら今回のような失敗をされた方の中には「もう二度と投資はしない」と心に決めてしまうケースも珍しくありません。

 

信念を持って耐えられれば損失は回避出来る

但し、今回のような株価の急落は数年に一度は起きるものであり、そして世界の株式市場の多くは歴史的に見るとこのように急落した後は、徐々にではありますが急落前の水準を回復するだけではなく、そこから更に上昇して高値を更新してきたという歴史があります。例外としてバブル期の日経平均は未だに超えてはいませんが、配当込みのリターンを見るとほぼ9割は戻してきており、日経平均で25000円を超えてくる水準ともなれば、トータルリターンベースではバブル期の水準を回復することになります。もっと言えば円という通貨高を加味したドルベースの日経平均は既にバブル期の水準を超えてきております。話が逸れてしまいましたが、つまり今回のケースも含めても、大きく相場が下落しても慌てずにじっと耐えることが出来れば損失を回避することが出来ただけではなく、下落した際に買増すことが出来れば更に大きな利益を上げることすら出来たのです。

 

信念を持って耐える秘訣

ではどうして投資経験のある方やプロの投資家はこうした局面で耐えることが出来るのかと言えば、それは投資前の準備をしっかりとしているからなのです。具体的にどのような準備かと言えば、投資をする際にはどのような根拠で投資をするのか、また投資した際にはどのようなリスクが伴うのかといった基準をしっかりと把握しているからです。例えば、株式であれば代表的な投資指標としてPER(株価水準が一株利益当りの何倍か)やPBR(株価の水準が一株当り純資産の何倍か)の他、配当利回りなどがありますが、こうした指標と照らし合わせて目を付けた銘柄の株価が割安な水準にあって、その企業の今後の業績にも問題がなさそうであるという判断基準を設けた上で投資をすれば、その基準が毀損するような事態にさえならなければ、相場が大きく下げても保有し続けられるという訳です。

 

今回のケースで言えば、コロナ感染拡大を受けて、更に感染を拡大させないために経済が意図的に抑制されたために景気が大きく落ち込み、結果として企業業績も一部コロナの恩恵を受ける企業を除いて軒並み業績が悪化しました。そして市場はこうした環境変化を嫌って大きく下落したものの、冷静に考えればコロナが終息すれば景気は元に戻り、結果として企業業績も戻るから当初設定した判断基準は毀損していないこととなるため慌てる必要は無いという判断が出来たのです。

 

なぜ初心者は合理的な判断出来ないのか

その一方で、投資初心者はこうした判断基準を設けないで投資に踏み切ってしまったため、相場が大きく下落するとこれ以上の損失が発生する前に降りておこうとなって底値で売ってしまうという失敗をしてしまう傾向にあります。そして更に残念なことにもう二度と投資には手を出さないと心に決めてしまうのです。しかしこの判断は合理的な判断ではなく、実は最大の過ちと言ってもいいでしょう。なぜならせっかく得た教訓をみすみす捨て去ることになるからです。確かにもう損はしたくないという気持ちは理解できますが、きちんと準備された投資により大きな利益が得られる機会があるにも拘らず、それを漠然とした損をしたくないというだけの理由で捨て去るのは合理的な考え方とは言えないのではないでしょうか。

 

人いは損失を避ける心理的な習性がある

ところで「プロスペクト理論」というものをご存じでしょうか。プロスペクト理論とは、「目の前に提示されたものの損失度合いにより、人の意思決定は変化する」というものです。「損失回避の法則」と呼ばれる心理学と類似している部分がありますが、プロスペクト理論ではさらに多様な投資家心理を表していると言えます。ここで問題です。1.次のうちABのどちらを選択されますか?A;無条件で100万円がもらえる、B;コインを投げて表なら200万円もらえるが、裏がなら1円ももらえない。この設問では筆者を含めてAを選択される人の方が多いとのことです。

 

では次の問題です。2.同じくどちらを選択されますか?因みにあなたには200万円の借金があったと仮定します。A;無条件で借金100万円が減額される、B;コインを投げて表なら借金が全額免除されるが、裏なら借金は1円も減らない。基本的には設問1.と期待値は同じなので、1.でAを選んだ人は今回もAを選択しそうなのですが、実は設問2.ではBを選択した人の方が多いのが実情なのです。「人は目の前に利益があるとそれを失うリスクの回避を優先し、損失が目の前にあると損失そのものを回避することを優先する」ということなのです。設問1.では利益を失うリスクを回避するために無条件で100万円をもらい、設問2.では200万円の損失そのものを回避するためにコインを投げることを選択したのです。人には損失を避けたいというバイアスかかりがちなため、状況の変化によっては合理的な判断が出来なくなるという訳です。

 

しっかりとした事前準備で理性を保つ

こうした非合理的判断を避けるためにも前述の通り、しっかりとした判断基準を予め設けておくことで、状況が急変しても理性を失わずに合理的な判断が下せるようになるのです。また損失が怖いから投資をしないという判断も実は合理性を欠いています。なぜ投資を始めたのかを思い出して下さい。老後資金確保が目的だった筈です。投資をしないことで目先の損失を回避することは出来ます。しかし投資をしないことで老後資金が不足するという更に大きなリスクをとっていることになるのです。しっかりと準備をして計算されたリスクをとって投資をすることで、本来の目的である十分な老後資金の確保を目指すのか、目先の漠然とした怖いという感情を優先して老後資金の確保に失敗するのか、どちらが合理的な判断なのか冷静に考える必要があるのではないでしょうか。

(サインポスト投資コンサルティング 代表 石川慎二郎)

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